[2025年7月28日 更新]
都立高校入試の数学では、各大問の最終問題が難しいことはこのblogで何べんも言ってきた。
その中でも取りやすいのはどれかと問われたら「大問2か大問3」と答える。
◆正答率を見れば明白
大問2 | 大問3 | 大問4 | 大問5 | |
---|---|---|---|---|
2025 | 20.4% | 14.7% | 3.8% | 17.8% |
2024 | 23.9% | 8.9% | 6.1% | 22.8% |
2023 | 21.9% | 13.8% | 1.7% | 3.2% |
2022 | 40.5% | 14.7% | 2.3% | 1.2% |
2021 | 14.4% | 9.3% | 0.5% | 3.6% |
2020 | 26.3% | 17.4% | 6.6% | 2.4% |
2019 | 5.2% | 12.4% | 1.9% | 12.9% |
2018 | 35.9% | 8.2% | 19.2% | 14.6% |
2017 | 11.0% | 3.5% | 9.5% | 2.6% |
2016 | 14.8% | 25.7% | 4.8% | 2.5% |
平均 | 21.2% | 13.0% | 6.4% | 5.7% |
この表は過去6年の都立高校入試数学、各大問の最終問題の正答率を示したもの。
大問2と大問5は二問目。
大問3と大問4は三問目。
年度によって異なるが、平均すれば易しい順に
大問2→大問3→大問4→大問5 となっている。
大問2は証明問題なので、「そもそも証明問題は無理」という受験者が一定数いる。だが正答率を見ると異常なほど低いこと(1桁パーセント)はほぼない。
対策さえすれば、途中点も含め点を稼ぐことができるのだ。
◆大問3は取れるか
では同じように、大問3の三問目は解けるか。
出た問題は、
2025年度 1次関数…三角形の面積が2倍となる点Pのx座標
2024年度 2次関数…三角形の面積が3倍となる点Pのx座標
2023年度 1次関数…三角形の面積が2倍となる点Pのx座標
2022年度 2次関数…線分の長さの比が3:1となる点Pのx座標
2021年度 1次関数…三角形の面積が等しくなる点Pのx座標
2020年度 2次関数…四角形の面積が三角形の4倍となる点Pのx座標
2019年度 1次関数…三角形の面積が2倍となる点Pのx座標
2018年度 2次関数…直線が原点を通るときの点Pの座標
2017年度 1次関数…三角形の面積が2/5倍となる点Pのx座標
2016年度 2次関数…三角形の面積が3倍となる点Pのx座標
1次関数が2年連続で出たことはないので、2022年度は2次関数(2乗に比例する関数)なのは確実。
また今年は平均点を少し上げたいだろうから、大問3の三問目もやや易しい可能性がある。すると傾向は変えてこないだろうから、「三角形〇〇〇の面積が□倍になるような点Pのx座標を求めよ」のパターンの可能性が高い。
数学で80点以上、偏差値60台半ばを狙うのなら大問3の三問目は解く価値があると見ている。
◆x座標をtと置け
点Pの座標を求める問題では「点Pのx座標を文字tと置き、y座標はtで表す」のが鉄板。
x座標、y座標を2種類の文字で置くのは推奨しない。式が2つ必要で煩雑になるからだ。
またy座標をtと置くと面倒なことになる。やってみるといい。
都立入試の関数では「x座標をtと置く」が手堅い。覚えておくべし。