都立入試理科は難しくなっているのか

[2021年12月15日 更新]
都立高校の入試問題の社会と理科は、全高校で同じである。
日比谷高校の受験者も、定員割れする工業高校を受ける受験生も同じ問題だ。

その理科の問題が難しくなっているのは平均点からも分かる。

「誰もが取れる易しい問題が減った」のが原因。
今回はそれを深堀りする。

◆国語はカンタンな問題が多い
まず正答率90%以上の簡単な問題が何問あったかを、過去5年で比較しよう。

参考までに2021年度入試で、理科以外の教科では
国語 6問
数学 0問
英語 0問
社会 1問

国語は1問が「全員正解」の出題ミスだったので、実際は5。それでも多いのが分かろう。
今回の記事が好評なら、国語など他教科も取り上げるつもりだ。

では理科はどうか。

各正答率の問題が何問ずつあったかを表にした。

2019年度では1問目が93.8%と激甘な問題だった。

こんな問題である。

参照:都教育委員会HP

当たり前だが、正答率の高い・易しい問題が多いほど平均点は上がる。

理科では誰もが正解するような”正答率90%以上”の問題はほぼ出ないのは分かるだろう。

正答率40~70%の問題をいかに正解するか。
偏差値60以上の高校を狙うなら、そこで決まると考えよ。

逆に正答率20%未満の問題なぞ、落としても気にしなくていい。

2021年度は正答率1ケタが2問もあった。
それを落としても日比谷に受かることはできる。