東京の併願優遇の仕組みと手順

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[2025年10月24日 更新]
受験相談をオンラインで受け付けています。

そこで多く出るのが「私立高校の併願優遇のやり方」です。
通っている塾や中学校では教えてもらえないのだろうね。

今回は私の知る範囲で伝えます。
なお他県の場合は事情が異なることもあります。あくまで東京のよくあるパターンと考えてください。

◆大きく3パターン
併願優遇を受けるには、各高校が示す基準をクリアしなければなりません。

参照:淑徳中学高校HP

例えば淑徳高校の特進選抜コースを併願優遇で受験したければ、
通知表(中学校の評定)が 9科42以上または5科23以上 必要です。
(以前は男子のみ「5科22以上」でOKだったが変更された)

この他に各種検定を所持していれば、通知表の点が足りなくても加点してくれる制度もあります。
各種検定とは英語検定、数学検定、漢字検定を指します。

上記の淑徳高校なら、英検・数検2級は評定に加算あり(各+2)となっている。 

検定に受かっていれば損することはありません。

なお中下位の私立高校であれば3級以上、進学校は準2級以上を求める傾向があると私は判断しています。

準2級って高校内容ですから、高校に入ってから取得でも遅くはないです。
高校受験で有利になるからと、受かるためだけの検定対策をするのは勿体ないと思います。

通知表(評定)は一般的に「中3の二学期」を見ます。前後期の中学校なら12月に調査書用の評定を出します。

しかし私立高校によっては「中3の一学期」でも可とするケースもあり。これについては後述します。

さてここで、3つのパターンを考えましょう。
1. 評定が基準を満たしている。
2. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定は満たしていた。
3. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定も満たしていない。

なお二学期の評定は、11月下旬~12月上旬に中学校で三者面談を実施し、その際に教えてもらえます。いわゆる仮内申

◆1. 評定が基準を満たしている 
文句なし。
12月の中学校の三者面談時に、「△△高校の〇〇コースを併願優遇で受けます」と担任に伝えればOK。
後は12月15日以降、中学校と△△高校との間でやり取りしてくれます。
受験生・保護者は△△高校の願書を記入し、受験料を手順に従って支払い、受験すればよろしい。
※高校によっては「個別相談会に必ず参加すること」という条件を付けてくる場合もあります。その場合は12月15日までに参加すること。

不明な場合、私立高校に電話で聞けば詳しく教えてくれます。

 2. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定は満たしていた。 
これは私立高校に対応が異なります。
「中3の一学期」の評定でもOKとする私立高校は少なくないから。

9~11月のうちに受験生・保護者は私立高校の個別相談会に参加し、「中3の一学期」でもよいかを聞いておくといいでしょう。
電話で聞いてもいいですが「一度、個別相談にお越しください」と言われるはず。

個別相談は各高校で実施するものと、合同で開催されるものがあります。
どちらでもOK。
合同は例えばこんなの。2025年 11/2(日) 2025私立中高進学相談会 in 秋葉原

◆ 3. 評定が基準を満たしてない。「中3の一学期」の評定も満たしていない。 
あきらめてはいけない。以下の条件で加点してくれるケースもあります。
・中学在学中、無遅刻欠席
・部活の部長、生徒会役員、委員長、学級委員を務めた
・各種検定に合格した

1~2点不足している場合は、まず個別相談会に行ってみること。何かしら救済策を見つけてくれることも少なくないから。

ただし大切なのは「その高校に入りたい」という意思。都立が第一志望であっても「私立ならここに入りたい」と言い切ろう。その熱意が大事です。
私立高校も生徒が欲しい。都立が不合格なら来てくれるなら歓迎してくれるでしょう。

ただし「単願ならOKです」と単願を薦めてくることがままあります。都立を第一志望としているなら絶対に受け入れないこと。

私立高校の担当者は百戦錬磨。都立に行くより単願でウチに入った方がこんなにいいですよとPRして、単願に移らせようとして説得するなんて手慣れたもの。目の前の甘い言葉に絶対に惑わされないこと。

「併願優遇でならぜひ入りたい高校なのですが、併願優遇が難しいなら残念ですが諦めます」と言い切っていいです。

区部なら私立高校はいくらでもあります。併願優遇校はそこまで大きな差はない(都立にも言えることですけどね)

◆塾に通っているなら簡単
もしキミが塾に通っているなら、塾の先生に相談しよう。
塾によっては「懇意にしている私立高校」がある。そこなら表向きの基準は満たしていなくても、併願優遇を取れる可能性はあるからね。

大きな声では言えないが、そのためにVもぎ・Wもぎは毎月ちゃんと受けた方がいい。チャンスが増す。
安くない授業料を払っているのだ。塾に遠慮なく相談しよう。