[2019年2月27日更新]
◆都立棄権が多い理由は、私立大の難化が原因
都立一般入試が終わり、実際の受検者数が公表された。
私国立が受かったから都立高校を出願したけど受けない、いわゆる棄権は毎年発生する。
今年、棄権者が多かった高校をリストアップした。

日比谷、西、戸山はいわずもがな。
注目は豊多摩、杉並、目黒、田園調布、井草など「23区の山手線より西側」で棄権者が多いことだ。
これは何を意味しているか。
ずばり「私立大学付属校に流れた」のである。
東京の西側は大学付属校が多い。さすがに足立・荒川区からは通えないが杉並・世田谷あたりなら十分通える。
私立大学に受かることがここ3年で急に難しくなった。
北園・武蔵野北クラスの高校生が日東駒専に全落ちが珍しくない。
だから中堅都立に行くくらいなら、大学付属校の方がいいと保護者も思い始めたのだ。
ざっと並べると
<区内>
駒澤大学
東京都市大学等々力
日大櫻丘
東京農業大学第一
専修大学附属
中央大学杉並
早稲田大学高等学院
<多摩>
共立女子第二
工学院大付属
帝京大学八王子
明大中野八王子
成蹊
法政大学
明大明治
桜美林
中央大学附属
ICU
日本大学第三
東京電機大学
明治学院東村山
武蔵野女子学院
拓殖大第一
東海大学菅生
帝京大学や國學院久我山など、大学付属校だが他大進学が多い高校もある。
こういった学校なら成績が真ん中以下でも、「なんとか付属の大学へ行く」という道がある。
◆今後も大学付属高校人気は高まる
「実技教科は内申2倍」の愚策により、実技教科がニガテな学力上位の子は、都立トップ校への道は閉ざされている。
となれば、最初から私立上位を目指すようになる。
豊多摩、井草あたりは多摩からの受験生も多い。明治学院どころか、駒澤大学に受かったら井草は蹴るような子もいる。
都立高校の取り組み・努力が、入試制度によって台無しになる未来が見え始めている。
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@toritsukoko