[2020年9月24日 更新]
昨日に続き、都立入試の仕組みを比較していく。
<過去記事:推薦入試・一般入試 どちらを選ぶべきか【前編】>
◆合否の判断基準が違う
推薦入試は、以下の3項目で採点する。
・調査書点
・集団討論、個人面接 ※2021年度入試で集団討論は除外されます
・作文 または 小論文
調査書点は3年生2学期通知表の評定(点数)を合計したもの。
オール5なら 5×9教科=45 となる。これが最高点。
後述する一般入試と違い、教科間での差はない。
点数配分は
・調査書点 →50%
・集団討論、個人面接 →20~30%
・作文 または 小論文 →20~30%
が一般的である。
令和2年度の状況だが、いくつか例を挙げてみよう。比は
調査書点 : 集団討論、個人面接 : 作文 または 小論文
を示している。
2:1:1
三田、駒場、雪谷、戸山、千歳丘、石神井、武蔵丘、城東、竹早、文京、田園調布、小松川、江戸川、葛西南
5:3:2
八潮、広尾、杉並、鷺宮、上野、向丘、深川、青井
3:2:1
大森、桜町、光丘、豊多摩、竹台、日本橋
5:2:3
北園、井草、豊島
3:1:2
青山、江北
「集団討論、個人面接」よりも「作文 または 小論文」を重視しているのは
西、江北、目黒(作文)
日比谷、小山台、青山、北園、井草、豊島(小論文)
多摩地区でも国立(くにたち)、立川、八王子東など進学指導重点校は小論文重視タイプである。
なお、西は6:4:5と、調査書点の割合が50%未満。
当日点を重視している珍しいタイプだ。
当然だが「推薦入試を受ける生徒は通知表の点数が高いほど有利」である。
1,2点の差なら、他の項目で逆転は可能。
よって、「面接や集団討論が得意」や「小論文が得意」な受験生には向いている入試制度と言える。特に西高校のように調査書点の比重が低めな学校も向いているといえよう。
◆では一般入試は?
・調査書点
・学力検査点
この2つで決まる。
調査書点は「換算内申」と呼ばれるものを使う。
詳しくは過去記事に書いてある。
<過去記事:2021最新版 都立高校入試 換算内申の出し方>
点数配分は
・調査書点 →30%
・学力検査点 →70%
が一般的。
比率が違うのはは、総合芸術高校と駒場・野津田高校の体育科のみ。
この3校は
・調査書点 →40%
・学力検査点 →60%
一般入試は学力検査重視。
同じ高校を受けるくらいだから、調査書点はそこまで大きな差はないはず。
なお調査書点は最低60点で最高300点なので、実質240点しか差はつかない。
学力検査は最低0点で最高700点。実に700点の差がつく。
まぁちゃんと回答して0点を取るのは不可能だろう。
調査書で大きな差はつかず、入試当日のテストのデキで合否が決まる。
これが一般入試。試験本番に強いタイプの子、通知表は良くないがテストでは点が取れる子に向いていると言える。
◆ではどちらで受けるべきか
私は一般入試の一本に絞るべきと考えている。
その理由は明後日、9月26日の記事で述べる。
その間に、皆さんはどっちがいいのかを考えて欲しい。自分で考えることが重要だからね。