[2025年3月31日 更新]
都立高校入試の社会では地理、歴史、公民がまんべんなく出る。
だが公民を苦手とする子が多い。中学校の授業では中3夏休み前後から学習を開始するため、模試で問題を解く機会が少ないのが一因だろう。Vもぎ、Wもぎでは10月からやっと出題し始める。
中3夏休みにみっちり勉強するのは地理と歴史。公民範囲をみっちり勉強できたのは冬休みくらいだろう。
今回は都立入試でどんな法律が問われるか見てみる。
結論から言えば、政治・経済どちらの分野でも法律名や法律の内容に関する問題は出されているが、圧倒的に日本国憲法についての問が多い。
◆日本国憲法について問われる
過去16年間の都立入試で、日本国憲法に関する問題は13回。ほぼ毎年出ているのが分かろう。
2025年 社会権
2024年 平等権
2022年 国民の権利及び義務(精神活動の自由)
2021年 地方自治
2020年 内閣
2019年 参政権(裁判官任命の国民審査)
2018年 平等権、地方自治(条例)
2016年 社会権
2014年 社会権、国会(衆議院の優越)
2013年 国民の権利及び義務(経済活動の自由)
2012年 内閣(議員内閣制)
2011年 国民の権利及び義務(経済活動の自由)
2010年 参政権(憲法改正の発議、国民投票及び公布)
公民の問題は法律を根拠にしているものが多い。
そのおおもとである日本国憲法について問われるのはごくごく当たり前だろう。何よりも先に日本国憲法については勉強すべし。
第一章である天皇についての出題はされたことがない。
2015年度は地方自治について。
問題文には「日本国憲法」とは一言も書かれておらず、地方自治法について問われている。
「日本国憲法が規定している地方公共団体の仕事について述べているものを選べ」のようなパターンで出たり、〇〇権を答えさせる問題が好みだ。
◆労働基準法は複数回
労働基準法について問われたことが2度ある。
( )は不正解の選択肢として出たもの。
2021年 労働基準法
(男女共同参画社会基本法 、労働組合法、男女雇用機会均等法)
2016年 労働基準法
(労働組合法、労働関係調整法、男女雇用機会均等法)
5年ごとに出ているので、2026年度は出るかもね。
◆出たことのない章は
2003年度以降、
・第一章 天皇
・第二章 戦争の放棄
・第十章 最高法規
は出たことがない。