都立入試の解答は漢字でなくてもいい

[2020年11月9日 更新]
都立入試において、解答は必ずしも漢字で書く必要はない。

これをご存知だろうか。

◆用語を答える問題は出ない
もちろん国語の漢字問題は漢字で答えなきゃダメだが、それ以外の教科は漢字で書かなければならないというルールはない。

また、国語の200字作文でも漢字で書かなければ減点するというルールもない。

以前、都教委が発表した200字作文の「部分点の基準」は以下の通り。

1 採 点 項 目 〈 内 容 〉  

・自分の意見、主張がある。( 4点 ) 

・筆者の主張を踏まえてい。( 3点 )

・具体的な体験や見聞がある。( 3点 ) 

2 減 点 項 目 

〈 内 容 〉 

・本文の抜き出しや要約になっている。(10点減点)

・論旨に一貫性がない。(2点減点)

 〈 表 記 〉 

・句読点の誤り、誤字、脱字、衍字が一つある。(1点減点) 

・句読点の誤り、誤字、脱字、衍字が二つ以上ある。(2点減点)※同じ字は一つとして数える。 

・最後の一文が途中で終わっている。(1点減点)

・101字以上150字以内である。(2点減点) 

・100字以内又は201字以上である。(10点減点)〈言葉の特徴やきまり〉

・不適切な箇所が一つある。(1点減点)

・不適切な箇所が二つ以上ある。(2点減点) 

参照:都教育委員会HP

誤字があると減点だが、漢字でなければダメという記載はない。
「がっこうへいった」とか「ちょうしょくをとる」と書いてもマルだ。

逆に「朝食を摂る」だとバツになる可能性がある。
朝食は食事であり行為なので「取る」が正しい。「栄養を摂る」ならOKだけど。

また「お年玉を下さる」とか「そこにボールが有る」などは、一般的にひらがなで書くので漢字で書かなくてもいい。書いてもおそらくマルだろうがね。

「コメ」や「カネ」は新聞などでもカタカナで表記する。

もちろん、米=アメリカ 金=ゴールド と受け取られる可能性もあるためだ。まぁこれは米でもコメでもいいだろう。

もう一度言うが怪しいと思う漢字はひらがなで書こう。減点されない。

漢字で書けという指示はないからね。

◆理科、社会も同様だが
社会では2016年度入試まで、用語を答えさせる問題が出ていた。これは「漢字で書け」という指示がある。

(問3)次の文章で述べている制度を何というか 漢字3 字で書け。 

裁判において 第一審の判決に不服がある場合、上級の裁判所に控訴し、さらにその結果に不服がある場合には、より上級の裁判所に上告することができる制度である。同一の事件について、2度まで判決についての不服を申し立てることができるように定められているのは、裁判を慎重に行い、国民の人権を守るためである。 

参照:都教育委員会HP

答えは「三審制」

こういう問題は漢字でなければだめだが、最近は出ていない。
説明する問題であっても、誤字の恐れがあるならひらがなで書くことを薦める。

ただし、受験勉強している時点では必ず漢字で覚えようとすること。
漢字は意味を持っている。正しく理解するためだ。