2021年度 2次募集をする都立高校

[2021年3月5日 更新]
3月3日正午をもって、都立高校一般入試の入学手続きが締め切られた。

この時点で手続き者が募集人員に満たない場合、2次募集を実施する。

◆2次募集を理由は2パターンある
1つめ。受験者が募集人員未満なら必ず2次募集を行う。いわゆる定員割れ。

2つめはレアケースだが、募集人員以上に合格者を出したものの入学辞退者(=入学手続きをしなかった)が多く出たため。

2019年度の日比谷高校は話題になったので覚えている方もいよう。
<過去記事:2019年 日比谷高校入試 2次募集の真相

例えば今年の杉並高校。
一般入試募集人員 223名
受験者 241名
合格者 226名
手続き者 222名

合格した226名のうち4名も入学辞退している。
結果、定員より1名少なくなってしまったので2次募集を実施するのだ。高校側にとってはいい迷惑である。

「もっと合格者を多く出せばいいじゃないか」という意見もあろう。が、合格者数は都教育委員会が決定するもので、各高校が決められるものではない(日比谷高校の説明会で教えてもらった)

例年の辞退数から推測して合格者数を決めている。

杉並高校の場合、どのくらい定員より多く合格させているか。
2020年度 +4
2019年度 +2
2018年度 +2
2017年度 +2
2016年度 +3

今年は+3だから特に減らしたわけでもない。思った以上に都立離れが進んだのだと私は考えている。

墨田川も似たケース。
一般入試募集人員 220名
受験者 223名
合格者 222名
手続き者 219名

1名だけ不合格を出し、1名を2次募集で募集するという皮肉。

もっとも全入だと、どんな阿呆でも入学できてしまい高校のレベルを下げる一因になる。不合格者1名を出した判断は良かったと思う。

なお一般入試で不合格だったこの1名は、2次募集に応募することができる。

◆2次募集実施校は
今回は普通科のみを取り上げる。紫色は単位制高校。

数字は2次募集の定員。
 大森 67名
 光丘 38名
 多摩 36名
 大泉桜 35名
 板橋有徳 28名
 野津田 20名
 高島 16名
 忍岡 8名
 美原 8名
 武蔵村山 5名
 永山 4名
 篠崎 4名
 大泉 2名
 杉並 2名
 葛西南 2名
 墨田川 1名

杉並、墨田川高校以外は定員割れによる2次募集である。

単位制は11校中で5校80名が2次募集。5校すべて区部。

2020年度は4校21名だった。墨田川、忍岡、美原、翔陽。

高島高校の定員割れが目立つ。場所が東京の極北。すぐ北は荒川を隔てて埼玉県。立地面で不利なことに加え、交通の便も悪い。都営三田線の終点手前の新高島平駅である。

余談だが、新高島平駅は都営地下鉄の駅でもっとも乗降人員が少ない。都営三田線内ではない、都営地下鉄全線の中でいちばん少ないのだ。
近隣の子どもの数も減っている。上向く要素が今のところ一切ない。
今までは実倍率1.3倍程度はあったので油断をしていたのだろう。
紹介動画は2年以上前のものなので、作り直すといいと思う。
https://youtu.be/1TJCrzEPhVc

年度の初めから学校説明会をやって、高校のことをもっと知ってもらうといい。出なければ」立地のいい高校に受験生を取られちゃうよ。

板橋有徳や大泉桜も同じ。

墨田川は自校作成問題を止めれば受験生は集まるのに。やっぱり「自校作成問題」って言われると引いてしまう。他の共通問題の高校でいいじゃないって思うよね。

ここまで実倍率を下げてまで自校作成問題を継続するメリット、ないと私は思うよ。カンタンに止められない事情があるのかもしれんがね。

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@toritsukoko

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