[2021年10月8日 更新]
「令和3年度第二学期都立高等学校転学・編入学募集実施結果」が都教育委員会のサイトで発表された。
今回はその結果を過去データと比べてみていく。
いかに都立高校への転入が難しいものかを知ってもらうためだ。
今回は1年生のみ扱う。
なお都立高校では転入ではなく「転学」と言う。
以降は転学と記す。
◆普通科は激難
募集数 | 受験数 | 合格数 | |
普通科 | 815 | 121 | 58 |
商業科 | 154 | 2 | 1 |
工業科 | 253 | 12 | 6 |
農業科 | 14 | 2 | 1 |
総合学科 | 48 | 2 | 0 |
参照:都教育委員会HP
上記は区分2の2021年二学期、転学・編入学の結果である。
区分1は転居による転学のためまだ合格しやすい。それでも7名受験して4名合格。ラクではない。
どのコースでも合格率は半分以下。
唯一、家庭科のみ1名が受験してその1名が合格しているので合格率100%
まあ参考になる数字ではない。忍岡高校の生活科学科である。
2年前、農業高校服飾科が1名受験で1名合格だった。数字だけ見れば家庭科は100%受かっていることになる。
普通科で受験者が多かった順に並べる。
<5名>
南葛飾 2名定員→2名合格
<4名>
八潮 33名定員→3名合格
紅葉川 2名定員→2名合格
武蔵村山 5名定員→3名合
<3名>
日比谷 2名定員→1名合格
三田 2名定員→1名合格
青山 2名定員→2名合格
広尾 2名定員→1名合格
日本橋 2名定員→0名合格
田園調布 2名定員→2名合格
杉並 2名定員→2名合格
東村山 2名定員→1名合格
片倉 2名定員→3名合格
島しょは1名も応募者がいない。そりゃそうだ。
面白いのは片倉。2名しか募集人員がいないのに受験した3名全員が受かっている。
日本橋は厳しい。2020年は3名受けて全員不合格。2019年も1名が受けて不合格になった。2018年は1名が受け、合格している。
合格者は過去5年間でこの1名だけである。転学希望者は日本橋高校は避けた方がよさそうだ。
◆募集人員が多い=定員割れ
募集数が多い高校は、そもそもその春の受験で生徒が集まらなかった学校。
いわゆる定員割れ校。
募集が多い普通科を見てみよう。
大森 62
八潮 33
蒲田 32
羽村 32
大泉桜 31
深沢 28
多摩 27
足立東 24
板橋有徳 23
もちろんすべて、2021年度一般入試(分割後期入試)で定員割れしている。
ある程度の傾向があるのはひと目で分かろう。
定員割れしただけでなく、入学手続したものの学校に来ない者や退学した生徒もいるはずだ。
転入を考えているキミへ。
安易に今いる高校を辞めて、都立に移ろうなどとは考えぬことだ。
誇張抜きで「今いる高校と同レベルの都立には、まず合格できない」と考えた方がいい。
どうしても都立に転入したいなら、偏差値レベルで10以上は下げる。
國學院高校に通っているなら杉並高校や鷺宮高校。もしくはもっと下が妥当。
それで何とか受かるのは都立転入試験。
自分は違う、きっと受かると考えているのならどうぞご自由に。キミの人生だ。好きにしたらいい。