<理科>都立入試で出る重要語句 その1

[2019年12月5日 更新]
この冬休みは得点力を伸ばす時期である。
と同時に、不安な点を洗い出して克服しなければならない。

特に都立入試の理科は、ほぼ全単元がまんべんなく出るからだ。
とは言え、出やすい範囲・出にくい範囲がある。

今回から、最低限覚えておくべき重要語句を分野ごとに伝えていく。特に過去10年間の出題傾向を重視した。

1回目は地学「地震・火山・地層」だ。

◆示準化石は鉄板。示相化石はめったに出ない?
火成岩 2018,2016
マグマが冷え固まってできた岩石。そのうち「火山岩」と「深成岩」の2種類がある。
火山岩では安山(アンザン)岩、深成岩では花崗(カコウ)岩がほぼ100%出される
岩石の表面を顕微鏡で見ると、火山岩は斑状組織。深成岩は等粒状組織。

示準化石 2019,2018,2015,2014,2012,2010
地層が堆積した年代が分かる化石。短い期間に生存していた生物に限られる。

例えばゴキブリは古生代から現在まで生存しており、いつの化石かは分からない。
古生代・・・フズリナ、サンヨウチュウ
中生代・・・アンモナイト、恐竜
新生代・・・ビカリア、ナウマンゾウ

示相化石 2015,2010
地層が堆積した環境が分かる化石。
サンゴやシジミが有名だが、

<出典:平成31年度 都立高校入学者選抜 学力検査問題

マグニチュードと震度 2016,2011
地震の規模の大きさがマグニチュード。場所によって変わらない。2011年の東日本大震災は9.0。

ある地点での揺れの大きさが震度。場所によって変わる。

震度は0~7の10段階。震度5と6は、それぞれ弱強の2段階があるため。

2011年度入試では「地震の大きさを表す数値として震度とマグニチュードの2種類がある。震度とマグニチュードのそれぞれが表す内容について,違いが分かるように簡単に書け。」

という記述問題が出された。

P波とS波 2019,2014,2011,2010
地震が起こって最初に届くのがP波。これによっての揺れが「初期微動」
遅れて届くのがS波。これによっての揺れが「主要動」

P波が届いてからS波が届くまでの時間を「初期微動継続時間」という。
P波は秒速6~7km前後、S波は秒速3~4kmと覚えておくと役立つ。

◆2020年度入試 大問3では「地震・火山・地層」が出ない?
結論から言うと、2020年度入試の大問3(地学)では「天気」か「天体」が出る。

おりぐちの予想はずばり「天体」である。

過去の大問3での出題単元は、
 2019 地震
 2018 地層
 2017 天気
 2016 天体
 2015 地層
 2014 天体
 2013 天気

あにはからんや、2019年度と2018年度で「地震・火山・地層」が続いた。

誰が予想しただろう。

「天体」は4年前に出たっきり。2020年度に「天気」という可能性もややあるが、ご無沙汰の「天体」が本命だ。
「天体」は中3の最後に学ぶことが多い。まだ中学校で学習し終わっていない子もいよう。

必ず来春の都立入試には出されるだろうから、冬休み中に自分で学習すること。
ムリなら塾で教えてもらうといい。

「天体」での重要語句も後に説明するので、期待されたい。