校長会調査から倍率はアップする

[2021年1月9日 更新]
「令和3年度 都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査」が都教育委員会から発表された。いわゆる校長会調査である。

今回からこの数字を分析していく。結論は「実際は、この倍率通りにはならないよ」ということ。

・都内区市町村立中学校と義務教育学校の計611校
・2020年12月14日時点

の調査結果である。

3年度 都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査結果|東京都
都立高校等への進学志望状況を調査し、進路指導の資料とすることを目的として、昭和51年度から実施している。

◆倍率1倍未満は
志望数÷募集数が倍率。大きいほど人気があるということ。

倍率1倍未満は「募集数より志望数が少ない」ということ。受験生にそっぽ向かれているわけ。

倍率1倍未満の普通科高校は以下の通り。
来年度から募集停止予定の都立中高一貫校(大泉、両国、白鴎)は除いた。

<男子>
八潮 0.76
大森 0.79
蒲田 0.96
桜町 0.71
千歳丘 0.96
深沢 0.55
武蔵丘 0.88
光丘 0.78
練馬 0.96
田柄 0.47
大山 0.89
足立新田 0.83
竹台 0.71
青井 0.87
足立東 0.89
葛飾野 0.96
葛西南 0.83

<女子>
八潮 0.89
大森 0.52
蒲田 0.88
深沢 0.67
杉並 0.95
光丘 0.48
練馬 0.85
田柄 0.76
高島 0.83
足立新田 0.78
淵江 0.78
青井 0.68
葛飾野 0.75
篠崎 0.71
葛西南 0.75

男子の武蔵丘はおそらく豊島に流れたのだろうね。

でもフタを開けてみれば定員割れなんてことには絶対にならないから安心して。

豊島(男子)は1.99倍と見たことないくらいに倍率高い。新校舎効果なのか、新しい学校の姿勢が評価されつつあるのか。またはその両方だろう。

男女とも1倍未満なのは
八潮 ★
大森 ★
蒲田
深沢 ★
光丘 ★
練馬 ★
田柄
足立新田
青井 ★
葛飾野 ★
葛西南 ★
「★」がついているのは2020年度一般入試で、男女とも全入だった高校だ。

まぁ今年も全入になりそうな高校が並ぶ。

光丘高校、田柄高校、練馬高校はすべて練馬区にあり、田柄高校を中心に半径1km以内に3校とも位置する。

高校の歴史等を無視したら、このうち1校を廃しても全く問題ないんじゃないか。
特に光丘高校は埼玉との県境にある。この近隣に住む子が田柄高校に行くのはわけない。自転車で数分。

赤羽北桜が軌道に乗ったら、そういった専門学科に転換するのも手だと思うよ。

◆中上位校はそうそう定員割れにならない
武蔵丘(男子)は不祥事があったわけでもないので、一般入試が全入にはならないだろう。だが倍率は低くなりそうだ。2017年度に1.72倍、2018年度に1.88倍と実倍率が高騰したため敬遠され始めたのかもしれん。

2020年度、校長会調査→実倍率を見てみると、
八王子東(男子) 0.97→1.22
清瀬(男子) 0.85→1.00

中上位校で校長会調査が定員割れだったのがこの2校しかない。

清瀬(男子)は募集人員115名で108名の男子受験生が全員合格。校長会調査のまま全入になってしまった。今年度も1.08倍と低空飛行。入りやすい学校になっている。

区部ではそういうケースがほぼない。

武蔵丘高校も杉並高校も定員割れにはならない。
そのつもりで受験勉強を続けよ。