Vもぎはなくなるか

[2020年6月19日 更新]
コロナ禍により、東京都内での高校受験2大模試である「Vもぎ」と「Wもぎ」は7月の模試会場実施を中止している。

私が塾講師を始めて15年以上になるが、この事態は初めてのことだ。

8月以降の実施については発表されていない。

私の予想は

・規模を縮小して(=席間隔を空け、受験者を少人数にして)実施
・塾を準会場として実施

である。

◆来年度以降は高校が会場を貸さない?
模試会社は会場になる私立中・高校にお願いして、教室を借りている。

わずかだが会場使用料を支払っているようだ。

このコロナ騒動の状況下で、私立学校側が教室を貸すことによるリスクはかなり大きくなった。

もし、模試受験者の数百人のうち一人でもコロナ陽性が判明したとする。

すると模試を受けた会場校も消毒対象となってしまう。当然その間は高校の授業が行えない。ただでさえひっ迫している学習スケジュールがさらに遅れてしまう。

私立高校側が「この状況下なので会場を貸しだせない」としても、模試会社が違約金を取ったりはできないだろう。あくまで貸してもらっている立場だからだ。

私が私立高校の校長なら100%、「今年度は会場を貸しださない」とするだろう。リターンに対するリスクがでかすぎる。1回100万円もらえても見送る判断をする。

これが大学入学共通テストなどの公的な行事であれば協力はするだろうが、あくまでイチ企業の模試。これを断っても「ウチの高校の生徒を守るため」と言えば世間体は守られるしね。

夏以降もコロナ騒ぎが収束しなければどうなるか。

私の予想は前述の通り、塾を準会場として受けられるようにすると考える。
漢検や数検も塾を準会場として正式受検ができる。
合格すれば本会場で受けたのと同様、級認定される。

受検者にとってはわざわざ遠くの会場に行くより、近所の塾で受けた方がラクだ。

これは模試でも言えること。

唯一のデメリットは「いつもの塾で受けるので、緊張感がない」ということだろう。

こればかりは仕方ない。

例えば1つの塾で複数の教室を運営しているようなところなら、その複数教室の生徒を1会場に集める。もしくはわざと別教室で受けさせるようにする。

といった手もある。

実際どうなるか。
楽しみにしていよう。