中学受験 vs 高校受験 ― どっちが得?プロ塾講師が本音で比較!(1)

[2026年1月5日 更新]
私の考えを最初に伝えておきます。
「中学受験をしたいと、保護者もお子さん自身も考えている」のであれば、ぜひ中学受験してください。中受を否定するつもりは一切ありません。
中学受験をすることが確定しているのなら、以降の文章は読む必要がありません。

そうでないなら中学受験と高校受験を比べ、そのメリット・デメリットを比較してどちらを採るべきかをご家庭で相談してほしいです。

一般的には私国立中学校に進む=高校受験しないと考えます。
私国立中学受験をしたら、高校受験はできません
※都立中受検者は不合格なら区立中に進んで高校受験するという層も一定いるので別です

◆私立中受験は塾が必須
高校受験の場合、公立中の3年生が塾に通う割合は3割前後。
東京でも5割未満です。
<過去記事:全国通塾率ランキング発表!東京は2位、1位は?

一方、私国立中の受験生で塾にいっさい通わない子は皆無でしょう。
細かい数字があるわけではありませんが、上位の中学校(御三家や渋渋や本郷など完全中高一貫校)を目指すのなら1割もいないでしょう。

中受の塾通いは小3(新小4)の2月開始が一般的。
小4(新小5)から開始も一定数はいます。小5(新小6)開始は少数派でしょう。

栄光ゼミナールのサイトで、塾通いを始めた学年のアンケート結果が公表されています
 小3 33.1%
 小4 36.0%
 小5 20.8%
 小6 4.7%

参照:栄光ゼミナールWebサイト
小3~4が圧倒的に多いのが分かりますね。

そうすると約3年間、塾に通うことになります。
高校受験に置き換えると、小6~中1のうちから塾通いを始めるのと同じ期間です。長いですよね。

では費用はどのくらいかかるか。
一例として中学受験塾の大手SAPIXだと
 小4 約66万円
 小5 約83万円
 小6 約150万円

参照:リセマム
3年間で約300万円です。

個別指導を併用したりすれば、更に年間で数十万円が加わります。

これは通塾費用だけなので、中学受験料は別にかかります。
1回あたり2.5~3万円、8回も受ければ20万円以上です。
受験スケジュール次第では合格を押さえるために入学金を納めておく場合もあり、これは1校あたり25~30万円。

中学受験終了まで350万円くらいはかかると思った方がいいでしょう。

さらに私立中は私立高校と違い、授業料の無償化は進んでいません(年額10万円の助成制度はあり)
入学初年度は100万円ほど支払うことになります。それ以降も授業料や施設費の負担が毎年70~80万円、高3まで続きます。

とにかく中学受験はお金がかかります
このくらいの支出は当然、とお考えのご家庭であれば全く問題ありません。

◆都立中受検ならもう少し安く済む
では都立中受検はどうでしょう。

都立中、入学後の費用や受検料は激安です。
検定料 2,200円
入学金 0円
授業料 0円

高校課程も授業料は無償のまま。

また通塾も小4(新小5)から始めるのが最も多いでしょう。
小5(新小6)から始める子も少なくありません。

では塾費用が安く済むかと言うと、必ずしもそうとは限りません。
enaという大手塾であれば、小5~6の2年間で総額250~300万円。
合宿などオプションを加えるとなかなかの金額になりますね。
受検だけなら安価ですが、塾に通えば私立中受検と変わらないくらい費用がかさみます。
参照:ツナガル中学受験

都立中受検の難点は1校しか受けられないこと。
都立中と千代田区立の九段中国立(こくりつ)中はすべて2/3が試験日。「都立+国立」などの受検はできません。
都立中1校だけ受けるか、私立中を合わせて受けるかのどちらかです。

なお都立中の適性検査は特殊で、一般的な国算理社の中学入試とは出題形式も対策もまったく異なります。
一部の私立中では「適性検査タイプ」の入試を実施していますが、上位私立中ではまずやっていませんん。

つまり1校受けて不合格なら、
・そこそこのレベルの私立中に行く
・区立中に進む

がほとんどの都立中受検生の選択肢なのです。

これに比べれば、高校受験はもっと選択肢が広くお金もかかりません。
その理由は次回。