2020年度 都立高校入試の仕組み<8> テストが3教科だけの高校

都立高校の一般入試は、国数英社理の5教科のテストをすることは以前にお伝えした。

しかし、一般入試でも5教科でなく国数英の3教科のテストをする高校もある。
これらの学校はテストの教科数が少ない代わりに、実技検査を実施する。

◆全日制で学力検査が3教科なのは3校 

総合芸術高校
学力検査:調査書:実技検査=6:4:7

駒場高校(保健体育科)
学力検査:調査書:運動能力テスト=6:4:3

野津田高校(体育科)
学力検査:調査書:運動技能等検査=6:4:5

総合芸術高校は実技が最重視ではあるが、学力検査もほぼ同じくらい重視される。
もっとも、学力検査は得点率が5~7割だろうから、
600点満点にすると300~420点。120点しか差がつかない。

実技検査で点差を大きくすれば、学力が劣ってもセンスのある受験生を受け入れることができる。
学力検査が抜群でも実技検査がからきしなら、総合芸術高校にはまず合格できない。

だが逆のパターン、つまり学力検査がダメだけど実技検査が抜群にいい受験生なら受かる可能性は十分にある。

過去に、自己採点で学力検査が4割程度だったが合格した受験生がいる。
美術系の予備校にも通い、美術科を受けた子だ。

その子は私のような絵の素人が見ても超人的に上手かった。「こういう子が受かるんだろうな」と感じたし実際に受かった。

入学後、その子に聞いた話だと、クラスのほとんどが予備校に通っていたそうだ(同じ予備校の子も複数いた)

傾向を知り、対策しなければ受からないのが総合芸術高校だ。
偏差値だけでは計れない。

◆定時制はほとんどが、国数英3教科
例外なのが
 砂川高校 5教科
 荒川工業 国数社の3教科

ここ以外は国数英3教科のテストがある。
定時制は例外なく面接試験があり、点数化される。

点数配分は高校により異なるので確認されたい。
<参照:令和2年度入学者選抜実施方法等 定時制課程・通信制課程

なお、エンカレッジスクールとチャレンジスクールは学力検査がない。
<過去記事:エンカレッジスクールとチャレンジスクールの違い