[2020年3月19日 更新]
前日とは逆に、2020年度の都立高校一般入試で受験者の少なかった普通科高校を並べてみる。
なお、募集定員が2クラスと少ない中高一貫校は除いている。
当然、島しょも除いている。
◆受験者150名に満たない10校

「分割」は分割募集を実施している高校。10校のうち8校。
そもそも分割募集する大きな理由は「普通に募集したら全入になるので、少しでも学力のある子を受からせたい」というものだろう。田園調布高校は別ね。
もともと人気のない高校だから分割募集にしても人気が出るわけではない。
受験者の少ない普通科は大山高校の後、山﨑、青井、竹台と続く。いずれも分割募集校だ。
そのあとでやっと光丘高校が、一般受験者184名でランクイン。
学力下位の都立高校はまったく人気がなくなってしまった。
最も大きな原因は「私立高等学校等特別奨学金」、いわゆる私立高校の授業料無償化だろう。
「安く私立高校に行けるのなら、都立よりも面倒見がいいかもしれない」と考える保護者が2017年度から増えたのだ。
参考までに2016年度の一般入試結果と見比べてみよう。
2016年度は、まだ私立高校の授業料無償化が実施されていない。

どの学校もそれなりの実倍率になっているのが分かるだろう。
足立東なんて合格・不合格の数がほぼ半々。
いまや2次募集、3次募集が当たり前の大森高校でも255名が受験し、31名が不合格だった。
◆2021年度はどうなるか
私立高校の授業料無償化は続くのだから、この傾向は変わらない。
都立最下位校は引き続き、全入に近い一般入試になるだろう。だけど、その高校に入ってからキミはどうする?
3年後のビジョンを描けるならいい。そうでないなら、もう1つ2つ上の高校を目指した方がいい。

