西高校と戸山高校 どちらが入りやすいか

[2019年12月20日 更新]
”戸山高校は倍率が高く、西高校は低い。だったら西高校の方が入りやすいんじゃないか”

こう考えている受験生もいるかもしれない。
だが結論は「西高校の方が入るのは難しい」だ。

一見、当たり前なのだが今回はこの理由を説明する。

◆まずは合格基準をみる
東京23区の都立高校、ランクをつけるとすると、
1位 日比谷
2位 西
3位 戸山
4位 青山
5位 新宿
となる。
このランクとは「(Vもぎ判定で)必要とされる偏差値・総合得点」から考えたもの。
”学力ランク”と とらえてもらってもいい。

例えば2019年度入試の合格基準点は
男子
 日比谷 910
 西   890
 戸山  880
 青山  860
 新宿  850

女子
 日比谷 910
 西   900
 戸山  880
 青山  870
 新宿  850

すべて1000点満点。きっちり階段状になっている。

◆実質倍率は戸山が上
次に西高校と戸山高校の実質倍率、過去4年分(2016→2019年度入試)を並べる
男子
 西  1.55→1.63→1.65→1.37
 戸山 1.76→1.52→1.93→1.96

女子
 西  1.29→1.45→1.34→1.38
 戸山 1.58→1.51→1.57→1.78

2017年度入試(男子)を除くと、戸山の方が倍率は高いと分かるだろう。

◆受験生のレベルが高い
まぁシンプルな答えだが「西高校の方が上だと皆が思っているので、学力のより高い子が戸山より西に集まる」のだ。
中下位校なら逆転は数年単位で起こるが、トップ校ではそう起こらない。
例: 都立武蔵高校は、小金井北高校に抜かれた。
    足立新田高校は板橋高校に完全に抜き去られた。

受験者平均偏差値、合格者平均偏差値を見ても、戸山より西の方が偏差値が約1高い。

シンプルに言えば、
倍率が1.1倍だろうが1.2倍だろうが、点数が取れない者から不合格になる。
 模試や過去問題で点が取れていない者が、入試当日だけバカ当たりして合格することなどまずない。

逆に模試や過去問題で点を取れている者でも、入試当日にミスをして不合格になることはありえる。
中学受験した者なら分かるだろう。入試での緊張感は模試の比ではない。

油断するな。
受験で「絶対に落ちるやつ」はたくさんいるが、「絶対に受かるやつ」は存在しない。
そのための訓練ができる最大のチャンスが、この冬休みだ。
活かしきってほしい。