都立入試社会 時代区分は大丈夫?

[2025年8月6日 更新]
都立に入る進学塾、夏期講習も後半に入った。社会は地理を終え歴史に入っている。
私は歴史の授業の最初に、時代区分を理解しているかを必ずテストしている。

・安土桃山時代を戦国時代と書く
・平安時代以前があやふや

な中学3年生をよく見る。

授業でヘンな知識は修正するから、講習終了時には全員が時代区分を完ぺきになっているはず。
完ぺきになってなければ講習終わらせないから。

◆時代区分とよく出るキーワードをつなげて覚える
例えば古墳時代なら、
古墳
埴輪
大和政権
渡来人

弥生時代なら、
弥生土器
青銅器
高床倉庫
卑弥呼

吉野ヶ里遺跡(佐賀県)
登呂遺跡(静岡県)

などだ。

細かく覚えられるならそれに越したことはない。
だがそれが難しいのなら、少なくとも時代区分ごとのキーワードを絵や写真、地理とともに覚えておきたい。幸い現代はスマホやタブレットで映像をすぐに見ることができる。
これを使わぬ手はない。
文字だけでなく、ビジュアルで覚えた方が脳に残る。

2022年度入試は「時期の古い順に並び替えよ」として、以下の選択肢が用意された。
  朝廷は,人口増加に伴う土地不足に対応するため,(こん)(でん)(えい)(ねん)()(ざい)(ほう)を制定し,新しく開墾した土地であれば,永久に私有地とすることを認めた。
イ  朝廷は,財政基盤を強化するため,摂関政治を主導した有力貴族や寺社に集中していた(しょう)(えん)を整理するとともに,大きさの異なる(ます)の統一を図った。
  朝廷は,元号を(けん)()に改め,天皇中心の政治を推進するため,全国の田畑について調査させ,(ねん)()などの一部を徴収し貢納させた。
  二度にわたる元軍の襲来を退けた幕府は,租税を全国に課すため,諸国の守護に対して,田地面積や領有関係などを記した文書の提出を命じた。

もちろんキーワードは
 ア 墾田永年私財法
 イ 摂関政治、荘園
 ウ 建武(の新政)
 エ 元軍の襲来(元寇・蒙古襲来)

年号まで覚えていなくても十分に解ける問題だ。

<過去記事:都立入試社会の法則<1> 並び替えには傾向あり