[2020年7月23日 更新]
都内高校生受験向け模試の代名詞も言える「Vもぎ」は例年、私立高校の教室を借りて実施していた。
しかしコロナ禍により、密になる会場模試は実施しない方向のようだ。
Vもぎに次いで「Wもぎ」も、8月と9月の会場実施中止を発表した。
Vもぎ
9月までの会場模試はすべて実施せず。自宅受験または塾受験で実施する。
参照:進学研究会HP
Wもぎ
9月までの会場模試はすべて実施せず。自宅受験または塾受験で実施する。
参照:新教育HP
では、8月・9月はVもぎやWもぎを自宅受験をした方がいいのか。
この質問への私なりの回答を用意した。
◆自宅受験は不要
これが私の結論である。
模試を会場で受験をするメリットは大きく3つ。
メリット1 普段と違う環境で試験が受けられる
メリット2 採点してもらえる
メリット3 志望校判定が出る
比重は、
メリット1:メリット2:メリット3 = 80:13:7
といったところだろうか。
模試の一番のメリットは「いつも勉強している環境とは全く違うところで受けられる点」だと思っている。
いつもと違う状況だからこそ、予想外の気づきがあるはずだ。
試験時間が足りなかった。
隣の席の貧乏ゆすりが気になる。
休憩時間、他の子の会話が耳に入り気になってしまった。
それは入試本番でも同じことが起こりうる。
それを事前に疑似体験しておくことで、いざ入試で力が発揮できないということにならぬよう準備できる。
これが模試を受けるメリットだ。
また採点をきっちりしてくれる点も大きい。
勉強をする際には問題を解くこと以上に、正しい答え合わせをして間違いに気づき、次は解けるようにすることが大切である。
マルつけをいい加減にやってたら、成績が上がるわけがない。
数学の証明問題、国語の200字作文などの採点をしてもらえるのはありがたい。
志望校判定が出るのもありがたいが、これは調査書点(内申点)と偏差値が分かればある程度は分かる。
Vもぎの進学研究会は、Vもぎの過去問集を販売している。
1教科770円。5教科すべて買っても税込み3850円。模試1回分より安い。
これには偏差値換算表がついており、「〇点なら偏差値が△△」というのがひと目で分かるようになっている。
採点さえできるのなら、過去問集があれば自宅受験はいらない。
◆会場模試再開を待ち望んでいる
来春の都立高校入試、もちろん高校で実施するだろう。密回避の工夫は必要だろうが、まさか自宅で受験できるようにはなるまい。
だったら模試も会場実施すればいいと思う。
金額は上げてもいいから、一度の受験者数を限定して三密を回避する。
Vもぎは途中に食事休憩もない。リスクゼロではないが、リスクを下げることはできるはずだ。
受験者側も、会場に行くか自宅で受けるかは選択できるなら好きな方を選べばいいだけ。
◆心配なのは来年度以降の実施
VもぎもWもぎも自前の試験会場を持っていない。模試実施の際に私立高校の教室を間借りしている。
では来年度、高校側は模試のために教室を貸すことを認めるのだろうか。
感染リスクはもちろん、風聞を気にするならば「教室を貸さない」と考える私立高校も少なくないだろうね。私が校長ならそうする。
もちろん模試会社の提示する実施条件しだいでは翻意するかもしれない。
カネではなく、感染予防策についての条件ね。