[2020年9月11日 更新]
2019年末の全国高校選手権大会に出場した東久留米総合高校。
敷地内に立派なサッカーグラウンドがある、都立有数のサッカーに力を入れている高校だ。
ところで、高校サッカーの大会には20名がベンチ入りできるのだが、東久留米総合にはサッカー部員が何人いるのだろうか。2019年度の部員数がHPで確認できた。
高校3年生 78名
高校2年生 68名
高校1年生 79名
計225名。
部員名や出身中学校まで一覧にしている。
全校の男子生徒数が320名なので、75%の生徒がサッカー部員ということになる。
その分、東久留米総合は他の運動部には男子が少ない。水泳部0名、少林寺拳法部0名、ダンス部0名、バドミントン4名、男子テニス部4名、男子バスケ13名。
陸上部は男女合わせて5名。野球部はそもそも存在しない。
サッカー部に入りたくて東久留米総合を目指す子も少なくない。私の教え子でも過去にいた。
文化・スポーツ等特別推薦で、男子サッカー部は5名を募集している。
◆試合に出られないのにサッカー部に入るの?
他の私立高校でもそうだが、強豪と呼ばれる部活は部員数が多い。
例えば関東第一や早稲田実業の野球部員は80名ほど。各学年で25~30名といったところか。
2年連続東東京準優勝の都立小山台高校も2019年前期の野球班員は84名と同程度。なお小山台は野球推薦などは一切なく、他の子と同じ入試を受けて入学せねばならない。
さて、試合に出られるメンバーは何人いるのか。
野球なら9名に加え、控え投手や代打、代走も必要でおおむね15名ほど。ベンチ入りはできても試合には出られない選手もいる。
ということは、3年生になったとき試合に出られるのは半分から1/3程度。優秀な1年生や2年生がレギュラーになることもあるから、もっと厳しい場合もある。
これは部員80名程度の野球部の場合。
◆全国大会の選手に選ばれた3年生は
では東久留米総合のサッカー部はどうなのだろう。
30名が全国大会選手リストに登録されている。そのうち3年生は22名。
初戦敗退のため1試合のみ実施。その試合に出られた14名のうち13名が3年生だった。
もちろん予選等では出られた選手もいようが、全国大会に出た14名が主力メンバーであり、選手リストに登録されなかった選手は3番手、4番手ということ。おそらく入学した時点でこの順位はほぼ入れ替わらないのではないだろうか。ケガで離脱する選手はいるだろうけど。
70名前後の3年生のうち、レギュラー争いをしているのはせいぜい上位の20~30人だろう。それより下の子は内心「おそらく試合には出られないだろうな」と分かっているはず。
◆普段の練習にも格差
グラウンドや優秀なコーチは、主力メンバーを最優先にする。補欠にすらなれないメンバーは練習する場所もチャンスも主力メンバーに劣るはず。
すると主力メンバーはますます力をつけ、同じ部内でも力の差は開く一方だ。
サッカーに関して私は素人であるが、順位が下の方にいる選手はどういったモチベーションで練習しているんだろうか。ほぼ100%、主力メンバーとして試合に出ることができないのに。
強豪校でなくてもちょっと学校を選べばレギュラーで試合に出られるだろうに。
東久留米総合でもトップレベルの選手であればいいが、そうでなければそこそこの強豪校でレギュラーを狙ったほうが楽しいのではないのか。と考えてしまう。
私はスポーツが得意ではないので、このような考えをしてしまう。強豪校で3番手、4番手にいる(いた)方にぜひ教えていただきたい。
球技の楽しさって「試合に勝つこと」がかなり大きいと思っているよ私は。
高校3年間で一度も公式試合に出られずじまい。それでいいのかな。
私の考えは鶏口牛後。
強いチームで下位にいるよりも、試合に出られるチームにいた方が部活動を楽しめる。
もっとも、私は強豪校と呼ばれるところにいたことはない。
彼らがどう考えているのかは分からない。
あくまで外野からの意見だ。

