[2025年5月30日 更新]
今まで何百何千という塾に通う子を見て、たどり着いたことの一つに「物を大切にする子は学力も伸びる」がある。
あるプロ野球選手の話。
チャンスに三振してしまい、ベンチに戻った際にバットを叩き折ったそうな。
https://hochi.news/articles/20210408-OHT1T50000.html
これには色んな意見があるだろうが、私はこう考える。
「バットはもうこの選手を助けてくれないだろう」と。
◆神はいる
八百万(やおよろず)の神、という言葉がある。
あらゆるものに神は宿っているという考えだと思ってもらえばよろしい。
道具というものは、人間が便利に生活をするために存在する。人間を助けてくれるものだ。
だから我々はそれに感謝すべきだと思う。普段何も考えずに使っている自転車、靴、トイレ、布団など、もし無くなったらどうだ。困るだろう。
だから感謝の気持ちをもって使うべきだと思う。
余談だが、私は塾の生徒にこう言っている。
「トイレ掃除は最高のお手伝い。兄弟姉妹にやらせず絶対に自分がやれ」
「自転車で塾から帰宅したら、今日もありがとうと自転車に言え」
まぁ9割の子はやらないんだよね。私も中学生の時分ならやらなかっただろう。なんかキモイし面倒。
でもやる子はいるんだ。私なんかよりよっぽど大人だ。「素直」なんだよ。
で、そういう子はまず間違いなく成績がいい。素直さで、物を大切にする気持ちを持てるようになるから。
自転車にありがとうと言って、自転車が意思をもって危険を回避してくれるとは思わない。でもそういう気持ちを人間が持つから自転車を大切に扱う。だから危険な目に遭いにくくなるのだと思う。
いらいらしたからと物に当たってはならない。その道具に助けてもらえなくなる。
なお、いらいらして他人に当たるのは最悪。助けてもらえないだけでなく、キミに害をもたらすようになるかもしれないよ。
ケースにもよるけど、「自責」という言葉が腑に落ちるようになればキミは大人だ。
物を大切にするということは、味方を増やすということだ。
ちなみに最初に挙げた野球選手。その後すぐ監督から選手交代を告げられた。
数か月後には後輩への暴力行為が発覚。無期限出場停止処分となり、チームを退団することとなった。
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